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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科36巻7号

1982年07月発行

原著

骨盤内悪性腫瘍に起因する癌性出血に対するマイクロカプセル化抗癌剤による動脈塞栓療法

著者: 阿部良悦1 加藤哲郎1 森久1 餌取和美1 新藤雅章2 根本良介3 三浦邦夫4 清水世紀5

所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室 2福島労災病院泌尿器科 3筑波大学臨床医学系泌尿器科 4秋田日赤病院泌尿器科 5由利組合病院泌尿器科

ページ範囲:P.637 - P.641

文献概要

緒言
 悪性腫瘍に起因する出血は一般にきわめて高度であり,これを保存的に治療することが困難な場合が多い。とくに根治手術不能の進行癌やpoor riskの末期癌症例においては出血が患者の予後を左右する大きな因子となる場合が少なくない。動脈塞栓術はRingらの報告以来,出血巣の動脈を塞栓するという直接かつ効果的な治療法として注目されるようになつた1)
 著者らはかねてよりマイクロカプセル化抗癌剤を用いたいわゆる化学塞栓療法を提唱し実験的ならびに臨床的研究を行つてきた2〜5)。本法には悪性腫瘍自体に対する抗腫瘍効果の他に止血効果も期待される。高度の出血をみた骨盤内悪性腫瘍に対して本法を施行したので,その成績を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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