文献詳細
症例
泌尿器科内視鏡手術後にみられた偽膜性大腸炎の1例
著者: 大川光央1 中嶋孝夫1 内藤克輔1 中村信一2
所属機関: 1金沢大学医学部泌尿器科学教室 2金沢大学医学部微生物学教室
ページ範囲:P.665 - P.668
文献概要
偽膜性大腸炎は,以前は主として消化管手術後に発症する原因不明の重篤な合併症とされていた1)。しかし,近年Larsonら2),Bartlettら3)により,その発症要因としてClostridium difficileの産生するtoxinが重要な役割を果たし,かつ抗菌剤投与による腸内細菌叢の変化に由来していることがほぼ明らかにされるにいたつた。
著者らは,泌尿器科内視鏡手術後に,感染予防の目的で投与された抗菌剤が関与したと考えられる偽膜性大腸炎症例を経験したので報告する。
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