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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科37巻10号

1983年10月発行

小さな工夫

超音波ドップラ血流計の高位結紮術への応用

著者: 守殿貞夫1 羽間稔1 松本修1

所属機関: 1神戸大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.943 - P.943

文献概要

 男性不妊と関わる精索静脈瘤に対する高位結紮術では,内鼠径輪の上方2〜3cmの部位にて内精静脈を結紮,切断するが,時に内精静脈と動脈との鑑別が極めて困難な症例を経験する。このような場合,副血行枝である外精動脈および精管動脈の血行が保たれているなら,内精動静脈が一括して結紮,切断される1)。この術式によつても内精静脈のみの結紮時と同様な治療効果が得られる。しかし,内精静脈を結紮すると下部尿管,鼠径管,睾丸あるいは陰嚢などへの手術操作は禁忌とされる。前述の副血行枝が損傷され,睾丸萎縮を来すからである。高位結紮術においては内精静脈のみの結紮が望まれる。そこで,本術中の内精動脈と静脈の鑑別に超音波ドップラ血流計(第1図)を応用し,有用であつたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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