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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科37巻3号

1983年03月発行

症例

非定型的臨床症状を呈した膀胱エンドメトリオーシスの1例

著者: 小山雄三1 木村哲1 飯野孝一2 毛利誠3 栗林宣雄4

所属機関: 1国立東京第二病院泌尿器科 2国立東京第二病院産婦人科 3国立東京第二病院放射線科 4国立東京第二病院病理

ページ範囲:P.267 - P.271

文献概要

緒言
 膀胱エンドメトリオーシスは,子宮内膜が異所性に膀胱壁に侵入して起こる疾病である。稀有な例としては,前立腺癌で除睾術と女性ホルモン療法を受けた男子症例の報告があるが10),大部分は成熟女性にみられる月経周期に伴う下腹部痛と血尿や膀胱刺激症状を主症状とする疾病で,診断はこれらの諸症状と特徴ある膀胱鏡所見でほぼ確定される。しかし,なかには月経周期と無関係に症状が現れたり,閉経後に発見される非定型的症例も少数ながら報告されている。今回,われわれは月経周期と症状発現に関係のみられなかつた1例を経験したので,その概略を報告するとともに,すでに本邦で報告された月経とは無関係な3例,閉経後診断された6例について文献的考察を行つたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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