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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科37巻6号

1983年06月発行

講座

術前検査の評価(6)—輸血の安全確保のための検査

著者: 遠山博1

所属機関: 1東京大学附属病院輸血部

ページ範囲:P.509 - P.514

文献概要

はじめに
 輸血は極めて有効な治療手段ではあるが,ある意味では得体の知れないものを患者に注入することになり,それによる副作用・合併症もまた多彩を極める。人の赤血球,白血球,血小板にはそれぞれ300以上,100程度,10程度にも及ぶ抗原が解明され,輸血血液の中の何らかの抗原に対する抗体が患者にあると,抗原・抗体反応によつて激しい副作用をおこし,その輸注成分を破壊し,ときとしては患者が死亡することもあり得る。また輸血血液の中に何らかの病原体があれば,"輸血による病気disease through blood"をおこすが,現在ではこれらの中で肝炎が群を抜いて大切である。それらを予防するための検査法について略述する。
 泌尿器科は血液製剤を輸血することは極めて多いと思われる。その方面の方々に本短文を上程することは筆者の欣快とするところである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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