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小さな工夫
陰茎全摘除施行時の外尿道口形成術の工夫
著者: 藤岡知昭1 石井延久1 金藤博行1 千葉隆一1
所属機関: 1福島労災病院泌尿器科
ページ範囲:P.740 - P.741
文献購入ページに移動外尿道口形成術施行上の問題点は尿道粘膜が海綿体に囲まれているために管口が狭く,その固定は不安定であり,さらにはその反転によるnipple形成が非常に難しいことなどである。よつて尿道の固定をより確実にするために豊田の尿管皮膚瘻の方法3)を,また尿道口拡大のためAbercombieの両側皮膚弁による外尿道口形成の方法4)を同時に施行することにより,確実な狭窄のこない外尿道口が形成できるものと考えた。まずX字状の皮膚切開をおき,左右一対の楔状皮膚弁を作製し,上下の皮膚弁は切除する。この部位より尿道を引き出し横割する。尿道口の3時と9時の粘膜と先の皮膚弁とを4-0デキソンにて縫合する。さらに余分の前後尿道各片に相当する皮膚真皮を剥離し,この部位に尿道を縫合固定し手術を終える。尿道口粘膜を抗生剤入りのステロイド軟膏で被い,F−16シリコーン尿道カテーテルを1週間留置する(第1図)。
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