文献詳細
綜説
文献概要
はじめに
癌細胞を正常細胞から抗原的な差異により識別することができれば,これを癌の診断のみならず,治療にも応用することが可能となる。このような試みは,ポリクローナル抗体を使用し古くから行われてきたが,従来は癌細胞を異種動物に免疫し,その血清に吸収操作を加えて抗体を作製していたため,その力価,特異性ならびに再現性に問題があり,著しい進展をみなかつた。
1975年MilsteinとKöhler1)によりこの障壁をのり越え得る方法が開発された。それが細胞融合法によるモノクローナル抗体の作製である。
癌細胞を正常細胞から抗原的な差異により識別することができれば,これを癌の診断のみならず,治療にも応用することが可能となる。このような試みは,ポリクローナル抗体を使用し古くから行われてきたが,従来は癌細胞を異種動物に免疫し,その血清に吸収操作を加えて抗体を作製していたため,その力価,特異性ならびに再現性に問題があり,著しい進展をみなかつた。
1975年MilsteinとKöhler1)によりこの障壁をのり越え得る方法が開発された。それが細胞融合法によるモノクローナル抗体の作製である。
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