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原著
精巣上体管類似の管構造を呈する腎形成異常—5症例の報告と発生に関する考察
著者: 後藤敏明1 高橋康英1 熊谷章1 高松恒夫1 小柳知彦1 徳中荘平1 永森聡2 大室博2
所属機関: 1北海道大学医学部泌尿器科学教室 2国立札幌病院泌尿器科
ページ範囲:P.799 - P.804
文献購入ページに移動腎形成異常(renal dysplasia)は病理組織学的概念であり,既に教室では高村が24例の詳細な検討を報告しているが,その診断の決め手となるのは原始集合管(primitive duct)である点では内外ともに異論はないようである1,2)。この管腔は時に精巣上体管類似の微絨毛をもつ円柱上皮からなることもあるとされているが3,4),その実例の報告となると極めて少ない。今回われわれは5例の精巣上体管類似の管構造をもつ腎形成異常を経験したので報告すると共に,以前教室の小柳が報告した1例も加え5)内外の類似症例について総括し,その組織発生について若干の考察を加えた。
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