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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科38巻10号

1984年10月発行

文献概要

綜説

再燃前立腺癌の治療

著者: 斉藤泰1

所属機関: 1長崎大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.841 - P.851

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 前立腺癌の保存的な治療については,前立腺がホルモン依存性の臓器であることから,まずホルモン療法が行われ,ホルモン抵抗性となつた場合に化学療法剤が用いられるのが一般的な傾向ではないかと思う。ある種のホルモン療法が行われていて,効果がなくなり悪化する場合はしばしば経験され,このような場合に別のホルモン剤に代えることにより反応が再び見られることもある。たとえば,ゲスターゲン剤による治療で癌が安定した状態にあつたものが,効果がなくなり癌が進行する場合にエストロゲン剤に代えることにより安定以上の効果が発揮される。しかし,薬物もその投与順序が異なると効果が得られないことがあり,エストロゲン剤使用中に効果がなくなり,ゲスターゲン剤に変更しても効果がないことが多い。再燃前立腺癌は,このようなホルモン療法で安定していたものが再燃してきた場合も含むのであろうが,一般に再燃前立腺癌といつた場合は,ホルモン抵抗性となつた場合を意味していることが多く,再燃前立腺癌の治療は化学療法に限定して述べて行きたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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