文献詳細
原著
文献概要
緒言
男性不妊症の原因としての精路通過障害はDu-bin and Ameler1)によると男性不妊患者の約7.4%を占めるといわれている。その中で最も多いものは先天性精管欠損症であり,酒徳ら2)やPomerol and Marina3)によると40〜50%近くも占めるとされ,無精子症の原因として決して少ないものではないことが指摘されてきた。
その治療法として,生体膜4,5)あるいは血管6)などを利用した人工精液瘤造設術が行われてきたが,生着している期間が短いなどの欠点があり一般化するまでには至らなかつた。1980年Cruz7)は人工血管に着目し,monofilament polypropylene graftを利用した人工精液瘤造設術により1例の先天性両側精管欠損症の妻の妊娠に成功したと報告した。
男性不妊症の原因としての精路通過障害はDu-bin and Ameler1)によると男性不妊患者の約7.4%を占めるといわれている。その中で最も多いものは先天性精管欠損症であり,酒徳ら2)やPomerol and Marina3)によると40〜50%近くも占めるとされ,無精子症の原因として決して少ないものではないことが指摘されてきた。
その治療法として,生体膜4,5)あるいは血管6)などを利用した人工精液瘤造設術が行われてきたが,生着している期間が短いなどの欠点があり一般化するまでには至らなかつた。1980年Cruz7)は人工血管に着目し,monofilament polypropylene graftを利用した人工精液瘤造設術により1例の先天性両側精管欠損症の妻の妊娠に成功したと報告した。
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