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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科38巻3号

1984年03月発行

文献概要

文献抄録

ヒト白血球のα-Interferoneによる腎細胞癌治験

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ページ範囲:P.215 - P.215

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 腎細胞癌は診断確定時に既に30%の症例は転移があるといわれ,腎の根治的摘出後も局所の再発や遠隔部位転移形成は50%に発生する。そして転移巣の治療には抗癌剤やプロゲステロンの投与,免疫学的治療などが施行されるが,その効果はほとんど期待できない。
 インターフェロンは人体や脊椎動物細胞から産生される糖蛋白質で,抗ウイルス,抗腫瘍作用があり,臨床的にも多発性脊髄腫,リンパ管腫,肺癌を含む各種悪性腫瘍に腫瘍の縮小効果が認められている。そこで著者らはヒト白血球α-Interferoneによる腎細胞癌のphaseⅡ治験について述べている。治療は患者の了解を得た上で,3×106単位のα-Interferoneを週5日間毎日筋注し最小3週間継続する。効果が現われなければ更に延長して12週まで継続する。症例は43例で,男性30例,女性13例。年齢は21歳から80歳まで。転移部位は肺野20例,肺と他組織15例,後腹膜2例である。本剤投与以前にうけた治療は抗癌剤8例,ホルモン剤4例,免疫療法1例であるが,何れの治療も無効であつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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