文献詳細
手術手技
文献概要
はじめに
副腎手術の主な対象は,もちろん各種副腎腫瘍の摘出である。ただ1950〜1960年代には,前立腺癌や乳癌の内分泌療法や下垂体性クッシング症候群の治療のために,正常あるいは過形成副腎の摘除がよく行われた。しかし,1970年代からは癌の内分泌療法としての副腎摘除術はほとんど施行されなくなり,また下垂体性クッシング症候群に対しては,より原因療法に近い経鼻的下垂体小腺腫摘出術が,1970年代後半から広く適用されるようになつた結果,最近の副腎手術は,再び各種副腎腫瘍に対してのみ,なされる風潮となつてきた。
さらに1970年代以降急速に発達した副腎シンチグラフィーおよびCTの技術によつて,副腎腫瘍の局在性診断成績が飛躍的に向上し,試験開腹の意味で両側副腎を同時に操作する機会はきわめて稀になつた。
副腎手術の主な対象は,もちろん各種副腎腫瘍の摘出である。ただ1950〜1960年代には,前立腺癌や乳癌の内分泌療法や下垂体性クッシング症候群の治療のために,正常あるいは過形成副腎の摘除がよく行われた。しかし,1970年代からは癌の内分泌療法としての副腎摘除術はほとんど施行されなくなり,また下垂体性クッシング症候群に対しては,より原因療法に近い経鼻的下垂体小腺腫摘出術が,1970年代後半から広く適用されるようになつた結果,最近の副腎手術は,再び各種副腎腫瘍に対してのみ,なされる風潮となつてきた。
さらに1970年代以降急速に発達した副腎シンチグラフィーおよびCTの技術によつて,副腎腫瘍の局在性診断成績が飛躍的に向上し,試験開腹の意味で両側副腎を同時に操作する機会はきわめて稀になつた。
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