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β-HCG値上昇の睾丸精上皮腫の治療について
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ページ範囲:P.327 - P.327
文献購入ページに移動55例はstage Ⅰ 44例,stageⅡA11例のlow stage症例である。stageⅠでは42%の例に,stageⅡAでは36%の例に放射線照射前にβ-HCG値の上昇があつた。β-HCG値の上昇範囲はstageⅠ群では4〜400mIU/ml,stageⅡA群では4〜19mIU/mlであつた。なお著者らのβ-HCG測定法はVaitkaibらの免疫学的方法によつたもので,正常値は<3.0mIU/mlである。β-HCG値の追跡は照射終了後は3カ月に1回測定し,12カ月以上の値の変動を観察した。放射線の照射法としてはstageⅠでは患側の鼠径部,旁腸骨動脈,旁大動脈部に2,500radsを3週間で照射し,stageⅡAではリンパ管撮影の所見を参考に照射野をしぼつて更に1,000〜1,500radsならびに左鎖骨窩と縦隔洞に2,500radsを3週間で追加照射した。
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