文献詳細
綜説
文献概要
はじめに
1935年頃より男女とも性不全を訴える患者の発生が顕著となり,1979年頃から急激な増加をみせている(第1図)。女性の性障害は,他の心因性疾患などの治療過程から発見されるケースが多く,直接訴える者は僅かであり,他に症状がないと治療しないケースがほとんどである。これに対して男性の性不全は直接性行為に支障をきたすので,女性のように潜在的なものは少なく,性障害の症状は顕著であり,自覚も確かである。しかし,必ずしも受診動機があるとはいえないのである。本治療には性差があり,性交がセックシァル・パートナー(S.P.と称す)との合意の上においてなされるため,極めて重要な力動性の諸問題がある。
インポテンスは男性の性能力的機能障害ばかりでなく,社会性に乏しく人格や性格に要因を持つため,性生活が基本となり社会生活にまで侵害される虞がある。また伴侶となつた女性の悲運も大きな社会問題となりうるものである。
1935年頃より男女とも性不全を訴える患者の発生が顕著となり,1979年頃から急激な増加をみせている(第1図)。女性の性障害は,他の心因性疾患などの治療過程から発見されるケースが多く,直接訴える者は僅かであり,他に症状がないと治療しないケースがほとんどである。これに対して男性の性不全は直接性行為に支障をきたすので,女性のように潜在的なものは少なく,性障害の症状は顕著であり,自覚も確かである。しかし,必ずしも受診動機があるとはいえないのである。本治療には性差があり,性交がセックシァル・パートナー(S.P.と称す)との合意の上においてなされるため,極めて重要な力動性の諸問題がある。
インポテンスは男性の性能力的機能障害ばかりでなく,社会性に乏しく人格や性格に要因を持つため,性生活が基本となり社会生活にまで侵害される虞がある。また伴侶となつた女性の悲運も大きな社会問題となりうるものである。
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