文献詳細
手術手技
文献概要
はじめに
膀胱より中枢側における種々の尿路変更術のなかで比較すると,尿管皮膚瘻造設術の利点は以下のように考えられる。1)手術操作が簡単で,短時間で行い,腹膜外的な操作であるから患者に対する肉体的負担が少ない。2)腸管を使用しないので尿の再吸収,あるいは粘液の尿中混入などの難点はない。3)カテーテル挿入による尿路感染の問題は,無カテーテル式皮膚瘻の造設と集尿器の装着により解決できる。しかし,実際上は瘻孔部の狭窄のためにカテーテル挿入を必要とする場合もあつて,とくに非拡張性の正常尿管を使用した場合はこの危険が多い。したがつて著者らは永久的尿路変更術としては小児には尿管S状腸吻合術,成人には回腸導管を原則とし,尿管皮膚瘻造設術の適応はかなり限定して考えている。
膀胱より中枢側における種々の尿路変更術のなかで比較すると,尿管皮膚瘻造設術の利点は以下のように考えられる。1)手術操作が簡単で,短時間で行い,腹膜外的な操作であるから患者に対する肉体的負担が少ない。2)腸管を使用しないので尿の再吸収,あるいは粘液の尿中混入などの難点はない。3)カテーテル挿入による尿路感染の問題は,無カテーテル式皮膚瘻の造設と集尿器の装着により解決できる。しかし,実際上は瘻孔部の狭窄のためにカテーテル挿入を必要とする場合もあつて,とくに非拡張性の正常尿管を使用した場合はこの危険が多い。したがつて著者らは永久的尿路変更術としては小児には尿管S状腸吻合術,成人には回腸導管を原則とし,尿管皮膚瘻造設術の適応はかなり限定して考えている。
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