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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科38巻7号

1984年07月発行

文献概要

原著

逆流防止手術における尿管ステントの功罪

著者: 妹尾康平1 平野遙1 熊澤淨一1

所属機関: 1九州大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.593 - P.596

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はじめに
 膀胱尿管逆流(VUR)に対する尿管膀胱新吻合術に際して尿管ステントを用いることは,ごく当然のこととして行われてきた。しかし,こういつた尿路内の異物が,術後の不快感,尿意逼迫,血尿,尿路感染などをもたらすことも事実である。したがつて,理論的にはこれらの異物はできるだけ排除することが望ましい。Soら1)は逆流防止手術を施した小児52例,87尿管に対して,尿管ステントのみならず尿道留置カテーテルも使用しないで特別に問題もなく管理可能であつたことを報告しているが,一般的には,ステントを使用しない尿管膀胱新吻合術についての報告はきわめて少ない2)。一方,膀胱の手術に際して尿道留置カテーテルを使用しない試みは,前立腺摘出術に関連した報告が二,三みられるが,不快感や尿路感染が抑制され,概ね良好との結果が述べられている3)
 以上のような状況をふまえて,逆流防止手術における尿管ステントの利害得失について検討を試みた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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