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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科38巻8号

1984年08月発行

手術手技

追加発言 2

著者: 松浦健1

所属機関: 1近畿大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.671 - P.672

文献概要

 導管形式の尿路変向術のうち,回腸導管造設術は最も一般的に施行され,優れた術式であるが,晩期合併症として,導管口狭窄や導管尿管逆流現象に基づく腎盂腎炎,結石新生,腎機能低下の発生しやすいことが問題点として指摘されている。回腸導管の欠点を解決すべく利用されているのが,結腸導管や回盲部導管で,腸管径が太いために導管口狭窄が生じにくく,さらに結腸導管は逆流防止術を確実に行えることで,また回盲部導管は回盲弁の生理的反逆流作用を利用することで,導管尿管逆流現象の防止を目的としている。
 われわれは回盲部導管を多用し,1984年6月までに92例の経験がある。結腸導管は,骨盤内臓器全摘術で人工肛門を同時に造設した症例や,右下腹部手術創のため導管口を左側に形成した症例など,その経験は回盲部導管に比べて少ないが,尿管結腸吻合法に関して,長久保先生らの方法以外にも,Goodwin法1),Hohenfellner法2)に準じた吻合法を施行しているので,この点を中心に述べたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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