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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科38巻8号

1984年08月発行

原著

泌尿器科系悪性腫瘍に対するNMR-CT (1)—腎腫瘍におけるX線CTとの比較検討

著者: 鳥居伸一郎1 町田豊平1 三木誠1 増田富士男1 柳沢宗利1 多田信平2 畑雄一2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室 2東京慈恵会医科大学放射線科学教室

ページ範囲:P.683 - P.688

文献概要

緒言
 NMR-CTの腹部疾患への応用は,頭部に比べて遅れているのが現状である。この理由として腹部コイルが頭部コイルに比してその空間分解能が悪いことが第1に上げられる。すなわち腹部では,静磁場の均一性やプロトン原子の励起効率が低く,したがつて受信ラジオ波の信号雑音比が低下することや,スキャン時間が数十秒から数分とX線に比して長く,腹部の画像が呼吸,循環,腸蠕動の影響を受けやすいことなどが原因と考えられる。しかし,組織より得られるNMR情報はX線の場合のX線吸収密度とは比較にならないほど多くの情報を含んでおり,NMR-CTを空間分解能だけでX線CTと比較するのは妥当でない。今回われわれは東芝NMR-CT MODEL MRT 15Aを使用し,腎細胞癌10例においてX線CTと比較検討した。その結果いくつかの興味あるNMR情報が得られたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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