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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科38巻9号

1984年09月発行

文献概要

文献抄録

限局性腎腺癌に対する部分切除の長期予後

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ページ範囲:P.756 - P.756

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 腎癌の部分切除は両側性腎癌あるいは偏側無機能腎の腎癌に際して選択される治療法である。腎癌の部分切除は1950年Vermootonらによつて初めて試みられて好成績を得た報告があり,その後Jacobs (1980),Zinckle (1982)などの報告はあるが,長期予後の観察はない。著者らは1956年から1980年の間に23例の限局性腎腺癌の部分切除術を施行して,その手術成績,予後について報告している。症例は男性15例,女性8例で,年齢は38歳から79歳(平均57.3歳)までで,11例は両側性腎癌で,うち4例は同時発生のもの,7例は以前に他側腎癌で根治的手術をうけた例であつた。残りの12例は偏側腎が種々の原因で無機能の状態の症例であつた。術後の経過観察期間は2カ月から168カ月(平均65カ月)で,5年以上観察したもの16例,4年以上5例,3年以上2例である。手術方法では体内部分切除19例,体外(Ex vivo)法4例で,体外部分切除例はいずれも腫瘍が中心に位置し,かつやや大きい例であつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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