文献詳細
小さな工夫
文献概要
神経因性膀胱の治療に対する自己導尿の評価は既に定着しているが,臨床の場で広く用いられるためには,持ち運びに便利で,安全確実な導尿ができるキットのあることが必要である。著者は1980年に,金属製カテーテル(SIC式自己導尿キット)と,尿道を見ながら確実に挿入できるように,カテーテルを持つ手の親指にはめて使用する指鏡を開発し臨床応用してきた。しかし,患者の器用,不器用さが指鏡使用の受け入れを左右する難点があつた。高木は鏡と一体化した金属カテーテルを紹介している。これは確実な挿入が可能な一方,鏡が邪魔をして外出時の消毒に難がある。今回,われわれは指鏡の代わりに,『カテーテルに取り付け,取り外しができるような小鏡』を作成し,従来のSIC自己導尿キットに取り付けて用いられるようにした。
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