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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻12号

1985年12月発行

講座 尿路性器の断層画像の読み方

Ⅵ.睾丸(精巣)・陰嚢

著者: 澤村良勝1 田島政晴1 白井將文1 安藤弘1

所属機関: 1東邦大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.999 - P.1004

文献概要

まえがき
 陰嚢内病変の診断法として,従来より行われてきた触診法,徹照法,聴診法,穿刺法に加えて超音波断層法,超音波ドプラ法,血管造影法,RIシンチスキャン法,CTスキャン法,MRI(NMR-CT)などがあるが,断層画像としては超音波断層法がもつとも一般的な検査法として広く採用されている。RIシンチスキャン法は精索静脈瘤や睾丸回転症(睾丸捻転症)の診断に用いられてはいるが,これらの疾患に核医学断層法が応用された報告はいまだない。CTスキャン法は,X線による被曝の問題から,陰嚢内病変それ自体の診断に用いられることはほとんどなく,睾丸腫瘍の骨盤内リンパ節転移の診断など特殊な症例に採用されているに過ぎない。また,最近,MRIが陰嚢内病変に応用され,明瞭な睾丸像がえられたという報告があり,被曝の問題もなく今後期待できる断層法であるが,本法がルチーンの検査法として用いられるようになるのは,かなり先のことであろう。したがつて,本稿では陰嚢内臓器の断層画像診断法として,超音波断層法を中心とした検査法について述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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