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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻2号

1985年02月発行

文献概要

小さな工夫

経尿道的膀胱内留置による排尿時下部尿路機能検査用2腔カテーテル

著者: 西沢理1 守屋至1

所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.144 - P.144

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 最近,排尿時の下部尿路機能が利尿筋圧と尿流量との持続的同時記録により詳細に評価されている。これまで,私たちは排尿時のウロダイナミック検査を行う場合には膀胱内注入と内圧測定を別々の経路で行う2腔カテーテルを恥骨上から経皮的に膀胱内に留置していた1)。しかし,この方法は恥骨上穿刺の操作が被検者にかなりの負担を与えていた。今回,私たちは経尿道的に留置しても,排尿時に尿流と一緒に抜去されず,さらに,膀胱内注入および排尿終了後の残尿測定も容易に行えることから,ウロダイナミック検査に最適な2腔カテーテルを試作したので紹介する。
 付図に2腔カテーテルを示す。ポリ塩化ビニルの材質で,全長が60cm,太さは7.5Fr.である。先端部には数個の側孔をあけ,約10cm程度の部分を110℃で約5分間の熱処理後にループ状に固定した。圧測定路の他端は圧トランスデューサーと直接に連結できるようにし,注入路にはイルリガートルと浣腸器とが連結できるようにした。滅菌蒸留水の膀胱内注入は約1mの高さに固定したイルリガートルを介して最大約20〜30ml/minで行える。また,残尿も浣腸器で容易に吸引し測定できる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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