icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻3号

1985年03月発行

文献抄録

純エタノールにより腎動脈栓塞について

ページ範囲:P.251 - P.251

文献概要

 腎動脈の栓塞術(Embolization)は,腎癌の治療法の1つとして広く普及しており,またその手技方法もいろいろと報告されている。純エタノールを校塞術に初めて応用したのはEllmanら(1980)であるが,最近では最も有力な栓塞方法と言われている。
 著者らは,1981年から1983年までに腎癌21症例に対して腎全摘出前に純エタノールによる栓塞術を行つてその結果を報告している。症例は腎癌stage Ⅰ6例,stage Ⅱ4例,stageⅢ9例,stage Ⅳ(遠隔転移)2例で,年齢35歳から77歳(平均64歳)の患者である。全例に栓塞術後に経腹膜的腎摘出術を施行した。栓塞術から手術までの間隔は,栓塞術の当日4例,翌日14例,その他3例である。著者らの栓塞手技は,まず股動脈よりSeldinger法により大動脈撮影を行い,ついで4.1Fr.Shep-hard-Crookカテーテルにて選択的腎動脈撮影を行う。この撮影後カテーテルを5Fr.,5mmの閉塞用バルーンカテーテルに交換して,これを腎動脈内に留置する。バルーンにて腎動脈を閉塞して5mlの純エタノールを徐々に注入し,その後20分してバルーンを収縮させ動脈撮影にて閉塞状態を観察する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら