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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻4号

1985年04月発行

小さな工夫

ノンタッチ式女性用自己導尿カテーテル

著者: 高山一生1

所属機関: 1九州大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.332 - P.332

文献概要

 1972年Lapidesらにより開始された自己導尿法は,わが国でも今や神経因性膀胱の一治療法として定着した感がある。これには,自己導尿法の啓蒙だけでなく宮崎1),岩坪2)らの自己導尿カテーテルの開発も大きく寄与していると思われる。携帯可能なカテーテルの開発により自己導尿患者も正常人と同様な日常生活が可能となり,その恩恵は測りしれないものがある。しかし,導尿前後に手洗いをするなどの煩わしさがあるのも否めない。そこで,清潔に保つべきカテーテルにまつたく触れることなく導尿可能ないわゆるノンタッチ式自己導尿カテーテルを考案した。これは,宮崎らの考案した自己導尿セットを改良したもので,尿流出口として側孔を設けることにより,導尿の際にカテーテルとキャップをはずすことなくキャップを持つて導尿できるようにしたものである。シリコンは柔かく挿入しづらいので,カテーテルの長さを6cm前後とし,手元の部分をより太いシリコンで補強している。自己導尿患者はカテーテルに直接触れないので,導尿前後に手洗いをする必要がなく,また使用後もカテーテルを水洗する必要がない。このことは導尿そのものの煩わしさを軽減できるだけでなく,外出時に人前でカテーテルを洗わなければならないといつた精神的負担を取り除くことができる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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