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特集 泌尿器科領域における腫瘍マーカー
文献概要
腎細胞癌の免疫,生化学的診断のパラメーターに関する研究は,現在までに,生化学的にみても30種を越える物質を対象としてなされてきた。しかしながら,このような研究の展開にもかかわらず,現在腎細胞癌で臨床上非常に有用と認められ,頻用されているものは皆無といつても過言ではない。したがつて,本稿においては,各種生化学的マーカーの研究過程の紹介を中心に,腫瘍マーカーの定義にそぐわないかもしれないが,発熱や赤沈,CRPなどのいわゆるacute phase reactantと腫瘍との関連についても述べておきたい。
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