文献詳細
手術手技
文献概要
1.本術式の種類,適応について
回腸を尿路の一部に用いる尿路再建術の種類は,1)尿管の狭窄その他による欠損に対するure-teral substitutionとして行われる場合と,2)既に行われている回腸導管形式の尿路変更を再びun-diversionとして尿路再建する場合の外,少し趣きが異なるが,3)萎縮膀胱などでaugmentationcystoplastyとして行われる場合もこれに該当しようかと考える。
1)としては堀内論文に詳しく述べられている術式の外,両側尿管のsubstitutionを要する場合に限られるが,Foret法も当科では行つている1)。3)にも関わるが,この目的の場合萎縮膀胱を伴うことも稀でなく,その両者を治療する術式という意味で尿管回盲部膀胱吻合術(Gil-Vernet法)が当科では最も多く選択され(10年間で12例),その理由として回盲弁による膀胱尿の腎への逆流防止あるいは減弱の働きを期待している2)。そのため回腸のみを用いた尿路再建術は当科では3例と少なく,むしろ本法を避ける方針である。本法の極型として尿管全長が使用不能の症例で腎盂あるいは腎杯回腸膀胱吻合術があり,当科でも1例行つた。
回腸を尿路の一部に用いる尿路再建術の種類は,1)尿管の狭窄その他による欠損に対するure-teral substitutionとして行われる場合と,2)既に行われている回腸導管形式の尿路変更を再びun-diversionとして尿路再建する場合の外,少し趣きが異なるが,3)萎縮膀胱などでaugmentationcystoplastyとして行われる場合もこれに該当しようかと考える。
1)としては堀内論文に詳しく述べられている術式の外,両側尿管のsubstitutionを要する場合に限られるが,Foret法も当科では行つている1)。3)にも関わるが,この目的の場合萎縮膀胱を伴うことも稀でなく,その両者を治療する術式という意味で尿管回盲部膀胱吻合術(Gil-Vernet法)が当科では最も多く選択され(10年間で12例),その理由として回盲弁による膀胱尿の腎への逆流防止あるいは減弱の働きを期待している2)。そのため回腸のみを用いた尿路再建術は当科では3例と少なく,むしろ本法を避ける方針である。本法の極型として尿管全長が使用不能の症例で腎盂あるいは腎杯回腸膀胱吻合術があり,当科でも1例行つた。
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