文献詳細
原著
女性尿失禁に対するStamey法の経験
著者: 加藤久美子1 後藤百万1 滝田徹1 近藤厚生1 三矢英輔1
所属機関: 1名古屋大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.425 - P.428
文献概要
本邦では女性腹圧性尿失禁に対する関心がまだ低く,未受診例や家庭医に受診しても放置されたままになる例が少なくない。名古屋大学泌尿器科およびその関連病院では従来から腹圧性尿失禁に積極的に取り組んできたが,1983年2月より新たにStamey法を導入し10例中9例で尿失禁の完全消失を見た。膀胱鏡を使用し非直視下操作で傍尿道組織を吊り上げるStamey法は本邦ではほとんど行われていない1)。しかし,本法は手術手技が簡便で成績が良く腹圧性尿失禁防止術の第一選択となりうると考える。
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