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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻6号

1985年06月発行

手術手技

追加発言 1

著者: 今井強一1 柴山勝太郎1 熊坂文成1

所属機関: 1群馬大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.474 - P.475

文献概要

 膀胱とその隣接臓器との間に生ずる瘻孔では膀胱腟瘻が最も多い。この多くは子宮癌にたいする放射線療法,手術療法などの二次的な要因によるものと考えられる。これに比較して膀胱を代表とする尿路器官と腸管との瘻孔形成は比較的少ない。これは膀胱と直腸の間にはDenonvillier膜が存在することと,膀胱頂部においては腹膜を介して腸管との間に癒着でもない限り空隙が存在することによると思われる。群馬大学病院ならびに関連病院にて発見された尿路腸管瘻症例は10例であり,膀胱腸管瘻6例,膀胱尿道瘻2例,膀胱腟腸管瘻2例であつた。これらを病因別に分けると炎症性6例,腫瘍性4例であつた。腫瘍性の4例については,既に根治性が期待できなかつたため手術療法は施行されていない。
 以下われわれの経験した症例を中心に加藤論文について二,三気のついた点について追加発言をする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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