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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻6号

1985年06月発行

Urological Letter

大腸・膀胱瘻の稀有なる症状(The Toothpaste Sign)/The McCarthy Visual Hemostatic Forcepsの利用の薦め

ページ範囲:P.481 - P.481

文献概要

 大腸膀胱瘻の膀胱鏡的診断は必ずしも常に容易なものではない。最近一人の婦人が尿に気泡がまざつて出た後に腹痛が起こる,と言つて来院した。彼女がそれまで診てもらつていたドクターは憩室炎としてブロード・スペクトラムの抗生物質で治療していた。赤血球は尿中に広視野で10ないし12個しか見えなかつた。
 初め,膀胱鏡的には膀胱は正常のように見えた。注意深い検査の結果,最終的には膀胱後壁に小さい穴を発見した。しかし,その周りに発赤はなかつた。その穴の本当の原因は,膀胱上部の腹壁を強く圧した時に初めてわかつたのである。すなわちその際チューブの先から出る歯磨パスタ様のものの細い噴出があつたのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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