icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻8号

1985年08月発行

文献概要

綜説

LH-RHアナログ製剤の臨床応用について—特に前立腺癌を中心に

著者: 岩動孝一郎1

所属機関: 1東京大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.635 - P.644

文献購入ページに移動
はじめに
 1971年Schallyらの研究グループによつてゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH,またはLH-RH,以下LHRH)の構造が決定され1),ついでその合成に成功して以来2),LHRHの検査あるいは診断薬としての臨床応用がさかんに行われ,この方面での内分泌学研究に画期的な進歩をもたらしたことは,われわれの記憶にも新しいところである。しかし,その治療薬としての応用に関しては,天然のLHRH製剤が比較的不安定で速やかに失活することから,より強力でかつ体内において安定で持続時間の長い同族体,すなわちアナログ製剤の開発に努力が傾注されてきた。たとえば,低ゴナドトロピン性類宦官症や男子不妊などにおいて,内因性ゴナドトロピンの分泌を賦活するためには強力かつ持続性のLHRHアナログの開発が必要と考えられた。その結果,天然のLHRH製剤に比して数十倍から数百倍もの強力なゴナドトロピン分泌作用を有するアナログLHRH Ago-nist (以下LHRH-A)の合成に相次いで成功をおさめた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら