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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻8号

1985年08月発行

手術手技

追加発言 1

著者: 折笠精一1

所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.654 - P.655

文献概要

 Johansonの尿道形成術は,最近行われる機会が減つたとはいえ,その原理を知つておくとなにかの時に役立つ大変便利な方法である。基本的には,尿道狭窄を一度尿道下裂の形にしたのち二次的に尿道を形成する方法といつてよく,尿道下裂の手術をしている者には大変親しみのある方法といえよう。
 最近本法を行う機会が減つた理由の一つは,内視鏡による切開術の普及と技術向上によりかなり長い狭窄も治療可能となつたことであろう。しかし,瘻孔や膿瘍を合併しているような複雑なものに内視鏡的治療は無理であろう。また,尿道端々吻合術は,尿道を末梢と中枢に向かつて十分剥離すると意外に長い狭窄でも端々吻合が可能となる。時には陰茎提靱帯を恥骨から切断することにより,成人では5cmの欠損でも吻合可能である。尿道下裂の術後のように正常尿道がない場合,もちろん端々吻合はできない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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