文献詳細
症例
文献概要
はじめに
小児における尿管の通過障害の主要箇所は腎盂尿管移行部と尿管膀胱移行部であり,尿管壁筋層に器質的変化があるため同部の切除および形成,吻合が必要となる1,2)。これに対してわれわれは特異な男児の尿管狭窄例を経験した。尿管の精索血管および総腸骨血管との交叉部における尿管周囲結合織の癒着が原因と推察され,癒着の剥離のみで通過障害は改善した。本症例は小児の先天性通過障害とは異質なものと考え,付随してみられた下部尿路機能障害との関連についても検討した。
小児における尿管の通過障害の主要箇所は腎盂尿管移行部と尿管膀胱移行部であり,尿管壁筋層に器質的変化があるため同部の切除および形成,吻合が必要となる1,2)。これに対してわれわれは特異な男児の尿管狭窄例を経験した。尿管の精索血管および総腸骨血管との交叉部における尿管周囲結合織の癒着が原因と推察され,癒着の剥離のみで通過障害は改善した。本症例は小児の先天性通過障害とは異質なものと考え,付随してみられた下部尿路機能障害との関連についても検討した。
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