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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科39巻9号

1985年09月発行

文献概要

Urological Letter・399

膀胱壁内尿管に嵌頓した結石の新術式

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.758 - P.758

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 尿管鏡的技術の発達により泌尿器科医が外科的尿管切石術を行う機会は減つた。しかし,それでもなお,壁内尿管に嵌頓した結石は内視鏡的除去にしても手術的除去にしても問題が残つている。手術的に尿管を膀胱まで探つていつても結石が触れないし,膀胱を開いてみても内側から結石は触れるが摘出できないような例には,次の術式が有効である。
 尿管口の周囲の膀胱粘膜のcuffに5-0のクロミックでstay sutureをしたあと,尿管口の周囲に円形の切開を加える。尿管の中にカテーテルもしくはゾンデを入れておいてもよし,それを用いなくてもよいが,壁内尿管を周囲から完全に切離し,末端尿管を2〜3インチ膀胱内に引き出す。こうすれば壁内結石もとりやすくなる。尿管は下部2cmぐらいが拡張しており,その下の細い末端部に結石は嵌頓しているのである。この末端部尿管を切除し,その上の拡張部を膀胱壁内に戻し膀胱壁に縫合する。尿管にはstenをしておき(訳者注:尿管カテーテルを入れて固定しておくのであろう),膀胱切開創に入れたドレナージ用ゴム管を通して創外に出しておき,7日ないし10日後に抜去する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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