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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻10号

1986年10月発行

原著

二次性副甲状腺機能亢進症に対する副甲状腺全摘除術および自家移植術の検討

著者: 日台英雄1 千葉哲男1 ヨーゲントラチャン1 金信和1 井出研2 松浦謙一3 塩崎洋4 井上武夫5 竹林茂生6

所属機関: 1横浜第一病院泌尿器科 2神奈川県予防医学協会外科 3小田原市立病院泌尿器科 4川崎市立井田病院泌尿器科 5聖マリアンナ医科大学泌尿器科学教室 6横浜市立大学医学部放射線科学教室

ページ範囲:P.825 - P.830

文献概要

 保存的治療に反応しない慢性腎不全35例に対して副甲状腺手術を行つた。35例中30例に対しては副甲状腺全摘したのち,一部副甲状腺を前腕筋内に自家移植した。全摘例では腎性骨異栄養症に基づく症状は術後全例で消失または改善した。なお一部例では経皮的筋内自家移植術と同一創より行う鎖骨生検法を考案し施行した。重大な合併症はみられなかつた。副甲状腺の局在診断法としては,超音波診断,CTスキャン,RIスキャンの組合わせがよい。手術適応を誤まらなければ副甲状腺全摘と自家移植術はすぐれた治療成績をあげることができる。透析患者には免疫不全のため甲状腺や副甲状腺に悪性腫瘍を生じていることがある点にも注意すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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