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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻11号

1986年11月発行

交見室

硬膜外麻酔用カテーテルを用いた排尿時膀胱内圧・尿流同時測定法の検討について

著者: 西沢理1

所属機関: 1秋田大学泌尿器科

ページ範囲:P.938 - P.938

文献概要

 本誌40巻9号宮川征男先生らの論文「硬膜外麻酔用カテーテルを用いた排尿時膀胱内圧・尿流同時測定法の検討」を興味深く拝読させて頂きました。最近,pressure・flow plots曲線および膀胱収縮能測定法などの膀胱内圧と尿流量との持続的同時測定を必要とする排尿時下部尿路機能の評価方法に関心が集まりつつあるところであり,時宜を得たものと思われます。本法により生理的排尿時とほぼ等しい膀胱内圧および尿流量値が得られるならば,上記検査法の診断精度が高まることは確実であり,その面からも有意義なことと考えられます。しかし,膀胱内圧および尿流量値が生理的排尿時とほぼ等しく測定できるという点のみから,硬膜外麻酔用カテーテルを用いることが必ずしも理想的なものと考えることはできません。なぜなら,下部尿路機能を評価するためには1回の排尿時を測定すればよいという訳ではないからです。実際に測定を繰り返して行わなければいけない場合や検査後の残尿を測定する場合には,かなり煩雑な操作が必要となることをよく経験します。また,カテーテルが経尿道的に挿入されているので,排尿時に尿流と一緒に体外に排出されたり,あるいは圧測定部位の膀胱内からの脱出が生じたりすることをどのように防止するかも,重要な点であります。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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