icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻12号

1986年12月発行

症例

右腎癌・右副腎腫瘍に対する新到達法—肝右葉脱転併用手術

著者: 井坂茂夫1 岡野達弥1 宮内大成1 島崎淳1 宮崎勝2

所属機関: 1千葉大学医学部泌尿器科学教室 2千葉大学医学部第一外科学教室

ページ範囲:P.999 - P.1002

文献概要

 右側後腹膜腔は,前方からは肝右葉に覆われているため,この部位に発生した腫瘍の摘出を行う場合,困難であることが多い。今回,4例に対し肝右葉を左前方に脱転して手術を行い良好な成績が得られた。手術は肋骨弓下横り」開で行い,肋骨弓開大開創器を利用した。肝右葉脱転のために要する時間は40分程度で,出血は極少量であつた。術後合併症はなく,肝機能も障害されなかつた。右腎上部の腎腫瘍,右副腎腫瘍あるいは腎腫瘍による下大静脈腫瘍塞栓などの手術に際しては,肝右葉脱転操作の併用が勧められる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら