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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻2号

1986年02月発行

小さな工夫

尿管皮膚瘻術とくに一側合流法での性腺血管索による尿管末端保護

著者: 尾本徹男1

所属機関: 1九州厚生年金病院泌尿器科

ページ範囲:P.144 - P.144

文献概要

 尿管皮膚瘻術手技については,有吉論文とその追加発言(臨泌,36:817,1982)に尽きると思うが,本法最大の難点は,熟練の術者が細心に施術しても,正常尿管の約1/3にtubeless不成功の危険性を含む点であろう。とくにsingle stomaのための一側合流法やdouble barrel法では,その危険性は一段と大きい。
 この予防として尿管の屈曲,圧迫,緊張を避け,尿管周囲組織を付けて剥離するが,腹壁の収斂作用に対する保護効果は弱い。松本ら(臨泌,36:913,1982)は,上中部尿管の重要な血液供給源である精巣または卵巣動脈と尿管との剥離を戒めたYoungら(J.Urol.,95:327,1966)の卓見を紹介しているが,私はこれにヒントをえて,この血管索を積極的尿管保護に利用してみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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