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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻4号

1986年04月発行

文献概要

原著

浸潤性膀胱癌における放射線治療の成績—術前照射と根治的照射の比較

著者: 丸彰夫1 南谷正水1 信野祐一郎1 小柳知彦1 鎌田正2

所属機関: 1北海道大学医学部泌尿器科学教室 2北海道大学放射線科学教室

ページ範囲:P.299 - P.304

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 浸潤性膀胱癌における膀胱全摘術の術前照射(Linac 40 Gy/4〜5 W)33例と根治的照射(Linac 50〜66 Gy/6〜8 W)19例の計52例を対象に,予後および予後を左右する因子について検討した。5年生存率は術前照射群で45%,根治的照射群で11%であり有意差を認めた(P<0.05)。
 放射線によるdownstagingは術前照射群で10例(30%)にみられ,根治的照射群の3例も含めて,全例再発なく健在である(平均31カ月)。術前照射群の癌死は,摘出標本から骨盤内リンパ節転移を認めた4例,骨転移4例,局所再発2例の10例に認め,うち8例は1年以内に死亡した。術前照射群の腫瘍形態,性状による予後は,1〜3cm以下が多発でも良く(P<0.05),downstagingは乳頭状踵瘍で1〜3cm以下に多く認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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