文献詳細
綜説
文献概要
はじめに
特発性男性不妊症は男性不妊症の90%以上を占めているが,現在,治療の方法がない。その理由は,とくにヒトにおける精子形成機構が十分に理解されていないことにある。精子形成機序が解明されることは,治療方法の確立の糸口が得られるばかりでなく,男性生殖をコントロールする意味でも重要である。現状では,ラットを中心とした動物実験は多く認められるが,ヒトに関する情報は極めて少ない。しかし,動物実験から得られた様々な結果はヒトを考察するうえで意義があり,セルトリー細胞培養系の確立とともに,この分野の研究は今日めざましい進歩をとげている。
近年,セルトリー細胞は精子形成の主役をなす場と解釈されているが,その機能は多岐にわたることが明らかにされつつある。ここでは,男性学の立場から,精子形成に対する男性ホルモンの作用機序を中心にセルトリー細胞機能について述べてみたい。
特発性男性不妊症は男性不妊症の90%以上を占めているが,現在,治療の方法がない。その理由は,とくにヒトにおける精子形成機構が十分に理解されていないことにある。精子形成機序が解明されることは,治療方法の確立の糸口が得られるばかりでなく,男性生殖をコントロールする意味でも重要である。現状では,ラットを中心とした動物実験は多く認められるが,ヒトに関する情報は極めて少ない。しかし,動物実験から得られた様々な結果はヒトを考察するうえで意義があり,セルトリー細胞培養系の確立とともに,この分野の研究は今日めざましい進歩をとげている。
近年,セルトリー細胞は精子形成の主役をなす場と解釈されているが,その機能は多岐にわたることが明らかにされつつある。ここでは,男性学の立場から,精子形成に対する男性ホルモンの作用機序を中心にセルトリー細胞機能について述べてみたい。
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