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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻7号

1986年07月発行

特集 尿路感染症—その変貌と対策

尿路感染症の変貌

著者: 名出頼男1

所属機関: 1藤田学園保健衛生大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.517 - P.521

文献概要

 尿路感染症の変貌とはいつても,感染の本質がそれ程に変わつて来ているわけではない。たとえば,癌の死亡率の順位が変わつたもののうちでも,それぞれの癌の本態が環境の変化などによつて本質的に変貌を来したとは言えないことと同様である。
 抗生物質の登場が,一時期感染症の消滅をもたらすのではないかと思われるほど画期的ではあつたにせよ,結局は所謂primary infectionによる死亡が(結核も含めて)極めて減少するという現象をもたらす一方,opportunistic infectionと呼ばれるものがクローズアップされるに終わつている。これは感染症すべてについて言われるようになり,これが尿路感染症で特に顕著に見られることは周知の事実である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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