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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻7号

1986年07月発行

特集 尿路感染症—その変貌と対策

注目される抗菌剤

著者: 坂義人1

所属機関: 1岐阜大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.545 - P.549

文献概要

はじめに
 尿路感染症をとりまく環境は年々変化してきており,host側の変化としては高齢者の増加や医療の進歩により,いわゆるcompromised hostの増えていることが挙げられる。compromised hostの増加は,感染症を難治性にするばかりでなく,日和見感染菌(平素無害菌)と称される菌群の増加やこれの病原性発来を促す結果を招いている。一方,抗菌剤の領域では各種の新しい薬剤が使用されるにつれ,これらの網の目をくぐりぬけた,より耐性傾向の強い細菌が選択的に残るなど,抗菌剤に対する新たな問題をなげかけている。
 今日までには数多くの抗菌剤がその時代の要請に応えて開発され,尿路感染症の治療に貢献してきたが,最近では,今日の環境に対応した特色のある抗菌剤が多数開発されており,新たな局面を迎えているので,これらの動向と注目される抗菌剤について概説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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