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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科40巻7号

1986年07月発行

原著

尿酸結石における尿酸2水化物の意義

著者: 戸塚一彦1 原暢助1 森口英男1 後藤健太郎1 米瀬泰行1 阿部裕行2

所属機関: 1自治医科大学泌尿器科学教室 2日本医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.565 - P.569

文献概要

1)尿酸結晶尿にて来院した症例の新鮮尿から,遠心分離により37℃で結晶を集めた。尿酸結晶は菱形板状を呈し,X線分析にて尿酸2水化物であることを確認した。
2)尿酸結石症例の蓄尿一部を冷所に保管し,多数の砂状沈殿物を認めた。砂状沈殿物は,尿酸2水化物から成る微小結石で,菱形板状結晶から構成されていた。
3)尿酸を主要な構成成分とする17結石では,純粋な尿酸(無水物)結石10個,尿酸と蓚酸カルシウム1水化物の混合結石5個,尿酸と尿酸2水化物の混合結石2個であつた。
 尿酸結石の発生には,尿酸2水化物結晶尿の存在が重要と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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