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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻1号

1987年01月発行

原著

原発性膀胱上皮内癌の病理学的検討

著者: 田中正敏1 藤本博1 小川秋実2 石井善一郎3

所属機関: 1佐久総合病院泌尿器科 2信州大学医学部泌尿器科学教室 3佐久総合病院病理

ページ範囲:P.35 - P.38

文献概要

 原発性膀胱上皮内癌と診断して膀胱全摘出術を行つた12例の病理学的検索を行つた。膀胱上皮内に癌がとどまるものは3例のみで,残りは粘膜固有層から筋層にいたる微小浸潤,または深部浸潤を伴つていた。隣接尿路に上皮内癌が合併する症例の比率は,尿管下端50%,尿道33%,前立腺導管20%であつた。尿管カテーテル尿細胞診の陽性例は,すべて尿管下端に上皮内癌を併発していた。以上の結果から,原発性膀胱上皮内癌に対しては尿管下,端尿道,前立腺を含む膀胱全摘出術を早期に行うことが適切な治療法と思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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