臨床泌尿器科41巻1号

1987年01月発行

症例

後腹膜神経鞘腫の1例

著者： 高山智之¹ 黒岡雄二¹ 柄沢英一¹ 石田仁男¹ 浅野美智雄¹

所属機関： ¹都立豊島病院泌尿器科

ページ範囲：P.59 - P.61

文献概要

　50歳，女性。1981年1月，子宮筋腫の手術時後腹膜腫瘍を指摘された。CTスキャンでは，右腸腰筋の前方に周囲との境界明瞭で，内容不均一なdensityの低い腫瘍が認められた。後腹膜腫瘍の診断にて手術施行。摘出された腫瘍は17×17×20cm，重量1,170gで，組織学的にはAntoni A型とB型の混在した良性神経鞘腫であつた。後腹膜神経鞘腫の本邦報告例は自験例を含め，良性119例，悪性57例が報告されている。