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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻1号

1987年01月発行

学会印象記

第16回国際尿禁制学会に出席して

著者: 近藤厚生1

所属機関: 1名古屋大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.82 - P.82

文献概要

 第16回国際尿禁制学会(International ContinenceSociety, ICS)が1986年9月17日より3日間,米国東海岸のボストン市において開催された(出席者数500名)。応募演題は20力国から229題で,61題(27%)が口演に,43題(19%)がポスター討論に選ばれた。いずれの発表内容も高水準であつた。本邦からは約20名が参加し,口演5題とポスター3題が採用された。Up-to-dateなもの,および重要な発表について概略を述べる。
 1)不安定尿道(urethral instability, UI)に関する発表が5題あり,現在注目を集める領域である。UIは正常者と尿失禁患者の両者に観察され,生理的現象とする意見が大勢を占めた。しかし,Hilton (英国)は尿道内圧変化の絶対値よりは最大尿道閉鎖圧(MUCP)に対する相対的変化(MUCPの%値で表示)でUIを検討し,30%以上を異常値とすると,尿失禁患者の分布とよく相関すると述べた。UIの測定にはマイクロティッブトランスデューサーを用いるため,本邦においてもこの新しい装置が必要になるであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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