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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻10号

1987年10月発行

交見室

性膀胱鏡の臨床経験,他

著者: 石川悟1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系泌尿器科

ページ範囲:P.920 - P.921

文献概要

 本誌41巻7号,浜尾 巧先生らの論文を拝読しました。軟性膀胱鏡は,男性の膀胱鏡検査による苦痛が少ないことが最大の利点と考えておりますが,その他にも以下のような利点を持つていると思います。1)仰臥位(腹臥位でも)でも可能,2)膀胱容量の少ない例でも見やすい,3)膀胱頸部が内側から観察できる,4)放射線治療後などで尿道の伸展の悪い例でも可能。
 また,この論文でも言及されていますが,軟性鏡は,視野方向を自由に変えられるので,膀胱全体を見落としなく見られると言えます。最大の難点は,泌尿器科医が軟性鏡に慣れていない点で,オリエンテーションがつきにくく,自由に角度がとれることが,逆に,どこを見ているかわからないという結果になります。その意味では,軟性鏡の使い方のなんらかの教育方法を考案する必要があると思います。私の場合,1年半の問,外来ではすべて軟性鏡によつて検査を行いましたが,膀胱腫瘍の再発の経過観察は軟性鏡で十分であると考えております。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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