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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻11号

1987年11月発行

手術手技

無カテーテル尿管皮膚痩術

著者: 広川信1

所属機関: 1藤沢市民病院泌尿器科

ページ範囲:P.941 - P.947

文献概要

 尿管皮膚瘻は,回腸・結腸導管の出現で永久的尿路変更としての評価が少なくなり,最近では,continenceの保持能をもつcontinent abdominal wall stomaの術式が脚光を浴びている。近年の進歩から,尿管皮膚瘻は廃れた術式となつている。
 しかし,チューブレス尿管皮膚瘻は,ストーマに狭窄をみないと尿路の機能と形態が保全されて,同腸導管に優るとも劣らない素晴らしい方法である。カテーテル挿入法にみる感染・結石・尿路上皮の異物反応などがみられない利点がある。ことに,高齢・危険度の多い症例では捨てがたい尿路の変更法である。
 永久的尿路変見の目的で,日常の臨床で行つているシングル・ストーマによるチューブレス尿管皮膚痩(end-ureterostomy)を中心に述べる。今までの報告では,正常尿管例に対する尿管皮膚痩の成功率は不良で適応でないと考えられているが,筆老は,改良・考案した術式を両側の正常尿管例に行い満足できる結果を観察している。なお,拡張尿管を示す場合は,チューブレス尿管皮膚痩の良い適応例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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