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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻11号

1987年11月発行

原著

左腎静脈圧亢進症を伴つた左腎出血とその追跡成績について

著者: 小松洋輔1 畑山忠1 田中陽一1 伊藤坦1 上山秀麿1 西村恭昌2 伏木雅人2 舘石捷二3

所属機関: 1京都市立病院泌尿器科 2京都市立病院放射線科 3京都市立病院小児科

ページ範囲:P.957 - P.960

文献概要

 左腎静脈圧亢進症を伴つた23例の左腎出血を経過観察のみで追跡した。その結果,65%の症例で血尿は自然消失した。しかしながら,左腎静脈圧正常の左腎出血に比べると左腎静脈圧亢進を伴つた症例では血尿が消失するのに静脈圧正常例の約4倍の期間を要した。過去にさかのぼつて,血尿が持続している症例は血尿が消失した例に比べると有意に左腎静脈圧が高く,そして左腎静脈の側副血行路が乏しかつた。左腎静脈圧亢進症を伴つた左腎出血に対しては左腎静脈の側副血行路が自然に発達するのを待てば血尿が消失するという方針で臨むのがやはり適切である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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