文献詳細
綜説
文献概要
はじめに
成長因子,増殖因子(growth factor)とは本来,微量で特定の細胞増殖を支配する物質をさし,Gospodarowiczら19)は"in vivo, in vitroにおいて動物細胞の成長を促進するもので,栄養物質ではないもの"と広義の定義を提示しているが,一般的には微量で細胞表面の受容体を介して細胞の成長増殖に関与する因子のことを言う。現在,成長因子と呼ばれるものは日本組織培養学会編「細胞成長因子」に42種があげられている46)。しかし,なかには既存の因子との異同がまだ確立されていないものもあり,新たな成長因子の発見とともに今後の問題として残されている。
ここでは上皮成長因子(epidermal growth factor,EGF)を中心とする成長因子の研究の歴史の概要を述べ,雄性副性器に関連する研究を著者らの二,三の実験成績とともに概説する。
成長因子,増殖因子(growth factor)とは本来,微量で特定の細胞増殖を支配する物質をさし,Gospodarowiczら19)は"in vivo, in vitroにおいて動物細胞の成長を促進するもので,栄養物質ではないもの"と広義の定義を提示しているが,一般的には微量で細胞表面の受容体を介して細胞の成長増殖に関与する因子のことを言う。現在,成長因子と呼ばれるものは日本組織培養学会編「細胞成長因子」に42種があげられている46)。しかし,なかには既存の因子との異同がまだ確立されていないものもあり,新たな成長因子の発見とともに今後の問題として残されている。
ここでは上皮成長因子(epidermal growth factor,EGF)を中心とする成長因子の研究の歴史の概要を述べ,雄性副性器に関連する研究を著者らの二,三の実験成績とともに概説する。
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