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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻2号

1987年02月発行

原著

無症候性顕微鏡的血尿232例の臨床的検討

著者: 壽美周平1 國保昌紀1 石橋克夫1 山内民男1 鷲塚誠1 河合恒雄1 桜井賢二2

所属機関: 1癌研究会付属病院泌尿器科 2癌研究会付属病院放射線科

ページ範囲:P.143 - P.148

文献概要

 無症候性顕微鏡的血尿を主訴とした患者で,検尿,尿細胞診,腎超音波,IVP,膀胱鏡のすべてを施行し得た232例を検討した。悪性腫瘍が3.4%(膀胱癌6例,腎癌1例,前立腺癌1例)で,これを含む泌尿器科的重要疾患が6.0%で発見された。重要疾患の発見率は男性で有意に高かつたが,血尿の度合には影響されなかつた。何らかの泌尿器科的異常を48.3%の症例で認めたが,血尿原因を指摘し得たのは15%未満であつた。今回の検討より,成人の無症候性顕微鏡的血尿患者には,尿細胞診,腎超音波,IVPを,そして40歳以上の際は膀胱鏡,前立腺触診も加えて施行すべきと考えられた。また当初の検索で著変を認めない場合の経過観察法についても考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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